メキシコに行くまでの辛く長い道のり (本当に長いです)

 

 

9月8日

 

私がメキシコ旅行に出発する日の前日、台風15号が日本に来ていた。

その日の夜、雨戸に当たる激しい雨音を聞きながら「明日は大丈夫だろうか」と

スーツケースに荷物を詰めつつ(←直前にしか荷造りしない人)

名古屋はそこまでひどくはなかったのでまあ大丈夫かなとその時は軽く思っていた。

 

9月9日

 

メキシコに出発する日。

そんな台風15号は早朝5時に「千葉」に上陸し関東地方で記録的な暴風に。

千葉県。それはつまり成田空港がある場所......

 

(「令和元年房総半島台風」2019年9月5日に発生した台風。

関東地方に上陸したものとしては観測史上最強クラスの勢力で9月9日に上陸し、

千葉県を中心に甚大な被害を出した。

日本政府はこの台風による被害について、同年8月の大雨とともに同一の激甚災害に指定した。

Wikipediaより)

 

私が乗る飛行機は成田空港から17時に出発する便で

まずは名古屋から新幹線で東京に行き、東京駅からリムジンバスで成田に行こうと

新幹線もバスも切符は事前に予約をしていた。

 

朝起きてニュースを見たら、東京までの新幹線も止まっていた。

少し待っていたら復旧はしたが到着は大幅に遅れているとのこと。

これは予約していた新幹線に乗っていたら間に合わないと

スーツケースを抱え慌てて名古屋駅に行き、すぐ新幹線に乗ろうと改めて切符を取り直す。

(実は元々取っていたのが予約変更が一切出来ない「こだま専用切符」だったので無駄になった)

 

もちろん直近の「のぞみ」は満席。仕方ないと空席のあるグリーン席を取りすぐに乗り込む。

 

新幹線の中ではひたすらiPhoneで首都圏の交通情報を調べていた。

わかったことは一つ。

成田空港に行く手段が全部ストップしているということ。

バスも電車ももちろん成田エクスプレスも全て。

 

公共交通手段が全て止まっていてもこの日に成田空港に行く人はたくさんいる。

私はTwitterで検索してどうにかして成田に行く方法を探していた。

 

みんなの意見を見ていると、どうやらタクシーしかないらしい。

東京駅から成田空港まで相乗りしませんか?というツイートもたくさん見た。

しかし道路も混んでいて行くのにものすごく時間が掛かるという。

 

しかも一体金額がいくら掛かるんだ?と思ったら東京駅からタクシーで行くという方法は

私の中でなくなり、他にないかと再び調べまくる。

(その時Twitterで「成田に行く手段がありません」と呟いたらみんなが心配してくれて

「こういう方法もあるらしいよ!」とアドバイスをくれたり

「無事に行けますように!」と言ってくれたのは本当に心強かった!)

 

そんなこんなで遅れながらも新幹線は無事に東京駅に到着したが

ホームに降り立った時、「しかし何も解決していない。ここからどうするんだ?」

「もしかしてメキシコに行けないかもしれない...」と不安な気持ちでいっぱいだった。

みんなに「メキシコに行ってくる!」と言って出て来たのに行けないなんてことあるの?

と半泣き状態。(母にも「メキシコ行けないかも」とLINEをした。)

 

とりあえず今動いてる電車に乗って、出来るだけ成田空港の近くまで行き

そこからタクシーに乗ろうと思い千葉の電車を調べる。

もちろん同じことを考えてる人はたくさんいて「○○駅のタクシー乗り場は既に長蛇の列です」

というツイートを見たら「そこはやめよう」と判断し他を探した。

 

Twitterで同じように途方に暮れていて電車で行けるとこまで行こうとしてる人を見つけ

その人にコンタクトを取ってみた。

もしタクシーに乗れたとしても相乗りの方が割り勘もできるので

1人より誰かと一緒に行こうと思ったのだ。

すぐにメッセージで色々やり取りをし、私より少し先に進んでいる彼女は

「では千葉ニュータウン中央駅まで行ってるのでそこで先にタクシーを待っています」

と言ってくれた。なんてありがたい!

 

 

 

 

その駅に向かう途中の電車では千葉に住むトネさんに

「どうしよう本当に行けない気がして来た」と泣き言のLINEをし

トネさんも一緒になって心配し考えてくれた。

いつも東京に行くと泊めてくれるヤコちゃんも

「もし行けなかったら家に泊まりに来たらいいよ!」と優しいことを言ってくれた。

「そうだね、そうしたら東京で遊ぼう!」と少し気持ちがラクになった。

 

しかし!最後まで諦める訳にはいかない。

ここで行けなかったら15万の飛行機代が無駄になるのだ。

この為に急いで取ったパスポートだって、向こうで予約してるツアーだって無駄になる。

 

約束していた駅に着いた。特に大きい駅でもなくタクシー乗り場には長い列が出来ていた。

どの子かしらと教えてくれた洋服の特徴で並んでる人をキョロキョロしてたら

すぐに出会えた。若い女の子だった。軽く自己紹介した後

「さっきから一度もここにタクシーは来てません」とその子は言う。

しばらく一緒に待っていたが本当に来ないし来る気配がない。

 

私の飛行機の時間は着々と迫って来て(確かもう15時は過ぎていた)

このままタクシー乗り場で待っていても望みは無いと思ったので

その横に走ってる国道を見に行ってみたり

近くの大きなスーパーの方でタクシーがいないか探してみる。

が、タクシーは走っていない。

 

そしてその付近でヒッチハイクをしようとしているサッカーのユニフォーム姿の

お兄さんを見つけた。(「成田空港まで」と書いた紙を持っていたので)

これはもうヒッチハイクしか無いなと私も思い、その人に声を掛けてみた。

そして「もしかして向こうの国道の方が止まってくれるかもしれないですね」と提案し

国道の方まで3人で歩いてみることにする。

 

すると先に前を歩いていた彼がなんと早速車をゲットしていた。

「うおー!」と慌てて私たちも走ってその止まってくれた車に近づき

「私たちも乗せてもらえませんか?」とお願いすると運転手のおじさんは快く乗せてくれた。

 

後部座席に座った私たち3人は「こんなことってあるんだ!」と軽く興奮していた。

 

車に乗せてくれたおじさんは千葉に住んでいて、特に用事があるわけではなく

台風が過ぎ去った後の街がどんな感じになってるかも見つつドライブしていたそうだ。

さらに話を聞くと若い頃はアメリカ横断を車でしていたこともあったそうで

「いやー!日本でヒッチハイクなんて初めて見たよ」と笑っていた。

 

そんな人だからすぐに止まってくれたんだなと、そのミラクルに感動するしかなかった。

途中、サイトで確認したら私が乗る便が当初の17時発から18時15分発に変更になっていた。

これは飛行機に間に合うかもしれないー!と希望の光が見えて泣きそうだった。

 

ちなみに車内で話を聞くと、女の子は20時半の便で行き先は北海道、

ユニフォームの彼はアジア圏へ20時の便と言っていて

あれ、それみんな余裕なんじゃ...とちょっと思ってしまった。

(いかに皆さん前もって早めに行動してるということなんですが!)

 

さて車は順調に進んでいたが(Google先生に空いてるルートを教えてもらいながら)

台風の影響で停電になり消えている信号も多いので思ったようには進まない。

さらに空港に近付くにつれてどんどん渋滞が激しくなり、空港は見えているけど

車はノロノロでしか動かなくなった。

 

これはもう降りて走るしかないとおじさんに丁重にお礼を伝え

(車内で「お金を払います!」と言ったけど受け取ってくれなくて、

「せめてガソリン代だけでも」と言ってもそれも受け取ってくれなかった!)

この先このおじさんに幸せがたくさん訪れますようにと願いつつ

私はスーツケースを引きずりながら必死で走ることした。

他の2人にも「ごめん!先に行く!」と告げてとにかく走った。

 

走るには結構距離があったけどようやく到着した成田空港には人がたくさんいた。

(まず「え!みんなどうやってここまで来たの?」と思いながら)

 

そして私が乗る航空会社(UNITED)の飛行機のカウンターに着いたのが18時。

乗る予定だったサンフランシスコ行きの飛行機は一度の変更後変わらず18時15分発。

(直行ではなくサンフランシスコ経由でメキシコへ行く予定なのでした)

 

しかし!カウンターの女性に「もう荷物が預けられないから無理です」と言われてしまう。

元旅行会社の知人のアドバイス通りに「荷物だけ後で送るのも無理ですか?」と

聞いたら「それは出来ません」と言われ、「じゃあどうしたらー!」と訴えたら

あっさりと違う便に振り替えてくれることになった。

ということで予定よりは遅くなるけどシカゴ経由でメキシコに行けることに!

メキシコに行けるー!!!と歓喜の私。

 

シカゴ行きのフライトは19時10分。

時間に余裕が出来たので空港で受け取る予約をしていた海外Wi-Fi用のルータも無事に受け取り

(諦めていたことの一つだった。しかしこれ借りれなかったら大変なことになってたなと後で思う)

みんなに「行けることになったよー!」と報告しその飛行機を待っていた...が、

どんどんフライト時間が遅れる放送が入る。

どうやら客室乗務員の方も来られてないのでその人たちが到着するのを待っているとのこと。

(客室乗務員の方々が来た時は拍手が沸き起こっていた。)

 

そしてやっと乗り込んだ飛行機がいよいよ離陸の準備に入り滑走路をゆっくり移動してる途中

トラブルがありもう一度成田空港に引き返すとの機内放送。

(乗客の数と荷物の数が合わないからなんちゃらで荷物を一度確認すると

言っていた...!それ君らのミスやん!と思った...)

 

そこからまた機内で1時間以上待つことに。

そんな私に段々と次の不安がやって来た。

シカゴから乗り継ぎだけどもしかして次の飛行機に乗れなくなるのでは?ということ。

 

そしてさらに追い討ちをかけるように次の機内放送。

簡単に言うと、アメリカの労働基準法があり

シカゴまで乗ってたら客室乗務員の労働時間を超えてしまうので

一度ロサンゼルス空港に立ち寄り、客室乗務員を全て交代させますということ。

 

え!それもう私絶対次の飛行機に乗れないじゃん、と

唯一機内に乗っていた日本人の客室乗務員の方に聞いてみると

きちんと乗り継ぎ便は対応してくれるとのこと。

ただ、到着は翌日になるらしいと。(本来はその日の夜のはずだった)

 

ホテルに到着が1日遅れることを連絡しないといけないし

メキシコに到着した翌日の午前中に予約していたツアーのキャンセル連絡もしないとだ

と、ぐるぐる考える私。

 

なんやかんやと待たされた後、今度こそ飛行機は無事に成田を離陸。

 

観れてなかった「リメンバーミー」が機内で観られて一瞬喜んだものの

英語かスペイン語のみだったので英語にして映像だけでなんとなく観ていた。

私の隣にはスヌーピーの人形を抱えたメキシコ人らしき男の子とお母さんの親子が座っていて

ふと触れ合うきっかけがあった時に

私が観ていた「リメンバーミー」に反応してくれて少し会話をした。

2人はカンクンに住んでいて東京に遊びに来ていたそう。

片言の英語の会話だったけどちょっと和んだ時間...

 

ロサンゼルス空港に到着し、乗客は機内でしばらく待機。

その間にホテルに1日遅れますという内容のメールを送るとすぐに

了解です!と返事が来る。(特にその分のキャンセル料は発生しなかったのでありがたい。)

ツアー会社にもメールしてみたが反応がない。

 

その後ロサンゼルス空港を離れ、本来の目的地であるシカゴ空港に到着。

どうしたらいいのかよくわからないままカウンターに行き

しかめっ面のおじさんに新しい乗り継ぎ便のチケットをもらう。

もちろん翌朝の便。

 

それまで私はどうしたらいいの?と一応シカゴ空港付近のホテルを調べてみたが

微妙に遠いし、この時間に移動するのは怖いなと空港で夜を明かすことにした。

 

さて、出発便のターミナルはどこじゃ?と次の難関。

空港の人に聞いてみて教えてもらった通りに道を進んでみて

外に出たもののわからない。

時間が遅いので他に人は殆どいない。(23時は過ぎていたような)

 

バスで移動するのかな?ここでいいのかしら?と恐る恐るバス停らしき場所に行くと

既に待っていた黒人の女の子が話し掛けてくれた。

なんとその子はANAで働いていて、今は仕事帰りだそう。

日本語も少し話せるらしく一緒にバスに乗ってくれて

(バスも何本か来たのでどれに乗っていいか1人だったらきっとわからなかった!)

出発ターミナルのあるバス停に着いた時は「ここだよ」と教えてくれたのだ。

 

こんなとこで、このタイミングで、日本語話せる人に出会えるなんてまたしてもミラクル。

優しさに感謝。みんなに助けてもらっているー!

(約10年ぶりの海外旅行に行く日が台風直撃日ということから既にミラクルだけど!)

 

 

 

 

ここが私が1人夜を明かしたシカゴ空港です。

 

想像してたよりも明るくクリーンで変な人も誰もいなかった。(ただとても寒かった)

同じようにベンチで待ってる旅行者はみんなぐっすり眠っていたけど

さすがに寝るわけにはいかないのでその間に

iPhoneからの国際電話の掛け方を調べ、メキシコのツアー会社に電話をした。

掛け方が間違っていたのか何度か失敗したけどようやく繋がり

ガイドを担当してくれる日本人の方が出てくれて

今回のハプニングに同情してくれたけど

前日だったのでキャンセル料は100%掛かってしまうとのこと。

ですよね...

 

私がここまでで学んだこと。

成田空港まで普通に行けることを当たり前と思ってはいけない。

行きの便は直行便にするのがいい。

(今回、帰りのが疲れてるだろうと帰りを直行便にしてた。

まあ行きの直行便の時間が合わないというのもあったんだけど)

ツアーを申し込むなら到着してすぐの日程はやめよう。

 

 

 

 

↑ベンチに座って待ってる間、暇なので描いていた。

 

 

 

 

海外旅行が久しぶり過ぎたのでいつからこうなってるのかわからないけど

今は荷物を預けるのもセルフサービスなのね。

英語表示の画面とにらめっこしながらシールを発行し自分でスーツケースに貼る。

「よし出来たぞ!」と1人満足。

 

これでようやく私はメキシコ行きの飛行機に乗れるわけです。

搭乗口に行ったら待ってる人が全てメキシコ人だった!!

昨日までと全然違うただならぬ雰囲気...メキシコに近づいている!という実感。

 

そして再び飛行機に乗り、シカゴから4時間ぐらいでついにメキシコに到着です。

 

 

 

 

当初より1日遅れで到着。

長かった...本当にここまでの道のりは長かった...

(日記も長かった...)

 

ひとまずここまでで今回は終わり。

次はメキシコ編です!